2012.02.05 *Sun
電力料金値上げ云々の前に、東電を破綻させる方が先である
東電が、大口向け、更には家庭向けの、電力料金を値上げしようとしている。しかし、これはどう考えても矛盾している。電力料金を値上げする前に、まず東電を企業として破綻させる方が先の筈である。値上げが悪いと言っているのではない。まず東電を正しく破綻させた後、福島を助けるために晴れて値上げすべきである、と言っているのである。
■電力料金値上げの前に東電を破綻させることが先である
この原発事故は原発利権の末の人災である。その利権の失敗のツケを国民に転嫁して東電が今まで通りのうのうと暮らし続けてはならない。なぜ甘い汁を吸うのは東電で、失敗のツケを払うのは国民になるのか、それは余りにも辻褄が合わない、と国民誰もが感じているであろう。それでは原発事故によって東電が焼け太りしてしまうだけである。
そもそも、電力料金の値上げを云々するのは、東電を正式に企業破綻させてからの話である。民営企業である東電をまず破綻させて株主責任を明確にし、社員の高給を是正し、東電OBの高額の年金を是正してから、全てが始まる。電力については心配ご無用。東電が破綻しても、国有化して運営すれば、首都圏の電力は今まで通り問題なく供給し続けられる。
そして、破綻させなければ、東電にまつわる利権を消滅させられない。この日本を汚染させた利権を無くすためには、東電破綻以外の選択肢はない。東電を破綻させて、利権を悉く一掃し、資産を売却させた後に、福島を助けるために電力料金を値上げするのなら、国民は諸手を挙げて応じるだろう。誰だって福島を助けたいと思っているのだから。
日本の電力料金は現時点で世界一高い。なぜこのうえ更に電力料金を値上げしなければならないか?それは東電という組織が不必要な高コスト体質のまま温存されているからである。その体質を温存したまま料金を値上げする理由はどこにもない。原発村の人々は「値上げしなければ、福島を助けられません」ともっともらしい口実を付けているが、「東電を破綻させなければ、福島を助けられません」の間違いである。福島はじめ東北地方で放射能に汚染されてしまった人々を測定と除染を中心に助けなければならない。そのためには、まず東電を破綻させて東電の資産を全て売却させ、人員削減に大なたを振るった上で、足りない分は全額政府が負担して全面的に測定と除染をサポートするのだ。
断っておくが、私は東電憎しで言っているのではない。私は日本をもっとよい国にしたいだけである。現在の日本にとっての最大のアジェンダは、原発村の利権を消滅させること、そのことのみである。震災前だと、未だ原発はクリーンなエネルギーであるという誤ったイメージで国民が洗脳されていたのでそれは難しかったが、原発が地球史上最も深刻な環境破壊を起こすことが誰の目にも明らかになった今こそ、原発利権を潰す千載一遇の好機である。今を逃すとそのチャンスは再び巡って来ない。
■原発を再稼働させようとする政治家、東電破綻を回避しようとする政治家、を落選させる一票を
日本は変えられる。変える方法は一つしかない。東電の破綻を妨ごうとする政治家、東電の値上げを認めようとする政治家、東電を救済しようとする政治家、原発を再稼働させようとする政治家を、次の衆議院選なり参議院選なりの国民の一票で落選させることのみである。次の選挙前の公約で、政治家は否応なしに、原発再稼働賛成か、原発反対か、を表明するだろう。そのとき前者の政治家を落選させられるのは国民一人一人の一票である。どんなに東電がグルになっている経済産業省官僚を使って政治家に圧力を掛けようとも、どんなに東電が電力総連労組を使って政治家に圧力を掛けようとも、政治家が「原発を廃止しない限り、私達政治家は権力から追放されて、ただの浪人になるだけです」と言わせしめれば、利権は消滅させられる。
利権のない部門の日本は、何でこんなに強くなれるのかというぐらい競争力が高い。ところが、利権のある部門の日本は、何でこんなに情けないぐらい弱いのか、というぐらい競争力が弱い。運輸利権、郵政利権、農業利権、道路利権、原発利権、天下り利権、医療利権、金融利権、土建利権、公共事業利権、通信利権…。これらの利権を排除しさえすれば、この国はもっともっと強くなれる。
悪者の代名詞のように言われている東電や官僚など利権の巣窟に居る人々も、本来は日本有数の頭脳を備えた人々なのだ。せっかく優秀なのに、利権があるために、利権に甘え、カネに眼が眩み、努力したり切磋琢磨したりすることを忘れてしまっているだけなのだ。彼らから利権を取り上げさえすれば、彼らもまっとうな努力を始めるようになる。彼らにまっとうな努力を始めさせられるのは、国民の一票しかあり得ない。
次の総選挙で国民が原発村から利権を剥奪したら、原発村は不平不満の限りを叫ぶだろう。しかし、20年後の彼らは全く違っているだろう。「あのとき利権が取り上げられなかったら、自分で自分に嘘を付いている状態から我々は永遠に抜け出せなかった。利権の呪縛から解き放たれたからこそ、今こうして自分が日本の明るい未来のために一意専心努力しているということを実感できるようになった。あのとき我々から利権を無理矢理奪い取ってくれて有り難う」と言うようになるだろう。利権の中に居る人間達は、お金の面ではジャラジャラ美味しいが、自分の良心を偽り、魂は虚しいままなのだから。
■日本から利権が無くなったら、日本はもっと強くなれる
日本は今でも充分過ぎるぐらい強い。しかし、日本から利権が無くなったら、日本はもっともっと強くなれる。それを実現できるのは、政治家でも役人でもなく、国民の一票でしかないのだ。原発再稼働を認めようとする政治家を落選させること、東電を破綻させられない政治家を落選させること、これに明確にNOという投票を次回の選挙で明示しよう。
日本の首相は、「海外は日本人が消費税を上げられるかどうか見ている」などと言っているが、海外が本当に見定めようとしているのは、「日本人が東電を破綻させられるかを見ている」のだ。もし、日本人が東電を破綻させられなければ、日本が自力で再生する能力がないことが「バレてしまう」からだ。それこそ「日本売り」に直結してしまう。日本人は過去の過ちを真摯に反省し自らの手で正しい矯正を施すことができることこそ、海外は見極めようとしているのである。何が日本売りに直結するかを間違えてはならない。
そして、日本を日本人にとってもっと住みやすい共同体にしてゆくのだ。それが我々の次の世代、子供や孫の世代が幸せに日本で生きて行けるために、我々がやるべき義務である。
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